人間の赤ちゃんの15倍のスピードで成長し、生まれてから1歳までに体重が20~40倍にまで成長する子猫。
とくに生まれてから6ヶ月目までの子猫は、成猫とちがって特別な栄養が必要な時期です。
そんな中、当ページをご覧になっているアナタはもしかすると

このように子猫のご飯について悩んでいませんか?
そこで今回は、生後6か月までの子猫に必要な栄養、成長段階によって変わる子猫の食事内容と与え方、子猫に理想的なキャットフードについて説明しています。
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なぜ生後6か月までの子猫は特別な栄養が必要なの?
生後間もない時期~12カ月目の子猫は、猫の一生の中でも目まぐるしく成長する期間。
成長段階によって必要な栄養素も必要な摂取カロリーも変わってきます。
正しい食事を与えることで強く元気な成猫になる一方、栄養不足や崩れた栄養バランスの食事が続けば免疫力の低い病気がちな成猫になってしまうので注意が必要です。
単純に子猫用の高栄養なフードを与え続ければ安心というわけでもなく、4か月目以降のゆるやかな成長期に入ると逆に肥満や生活習慣病対策としてカロリーの管理も必要になります。
とくに0~6か月目までの成長期はネコの一生の中でも、飼い主さんがもっとも食事に注意が必要な時期なのです。

ミルクから子猫用フードへの切り替え時期
飼い主さんの多くが悩まれる部分のひとつが、子猫用のミルクから子猫用フードに切り替える時期について。
一般的に6~8週目あたりを目処に子猫用ミルクを減らし、ドライフードやウェットフードといった子猫用フード(ドライフードやウェットフード)に切り替えます。
子猫によっては初めて目にするドライフードやウエットフードを食べ物だと理解できずに手をつけないパターンもあります。
いきなり完全移行せず数日間かけてゆっくり子猫用フードに慣らして上げましょう。
子猫にフードを与える回数と量
ミルクから子猫用のフードに切り替えた場合の回数と量について説明します。
どんどん体が大きく成長する子猫にとって、日々、必要なフードの量や栄養素もかわりますが、食欲旺盛とはいえまだ体は小さく胃腸は未成熟。よって一度に多くの量は食べれません。
- 生後4ヵ月くらいまでは1日5~6回
- 生後6ヵ月までは1日3~4回
- 6ヵ月以降は1日2~3回
- 12か月以降は朝夕の2回
ちなみに子猫の成長段階ごとの必要なカロリー摂取量はご覧のとおりです。
週齢 | 体重(kg) | 体重1kgあたりに必要なエネルギー(kcal/kg) | 1日の必要量(kcal/kg) |
---|---|---|---|
8 | 0.6~1.0 | 260 | 160~225 |
14 | 1.2~1.6 | 200 | 235~300 |
20 | 1.8~2.5 | 150 | 280~375 |
40 | 2.9~4.0 | 100 | 316~436 |
52 | 3.0~4.3 | 80 | 240~344 |
このように成猫の2~3倍近くの摂取カロリーが必要なわりに量を一度に食べれない子猫にとって大切なのは細かくわけてなるべく高タンパク、高カロリーなフードを選ぶことなのです。
子猫の一回の食事量は?フード以外の栄養価の高い食べ物を与えてもいいの?
基本、子猫用フードのパッケージやラベルに記載された給与量にしたがって、体調や食欲の様子をみながら食事量を決めれば問題ないでしょう。
また人間の食べ物で高タンパクな食材を与えてしまう方もいますが、とくに生後6か月くらいまでの子猫は胃腸が未成熟で消化器官には負担が大きすぎます。
食べ物をねだるネコちゃんに根負けして与えてしまえば、せっかく最適な栄養バランスを考えて作られた子猫用フードの栄養バランスを崩してしまうことにも繋がります。
とくに12か月目までの子猫には、栄養バランスの面からも、人間の食べ物を与えないようにしておきましょう。

0~3か月目までと3~6ヶ月目、子猫の食事で注意すべき部分
とくに急成長する0~3か月目の子猫にとって、気をつけておきたい部分といえば、栄養不足で発育不良に陥ること。
1回の食事量が少ないだけに、少ない量でもじゅうぶんにエネルギーを確保できるよう配慮された子猫用のキャットフードを与えておきましょう。
一方、生後4~6ヶ月目からは、それまでの急成長から緩やかな成長にシフトします。
よって必要な摂取カロリーも減るため、食事内容もカロリー調整が必要になります。
給与量は与えているフードによって違うので、まずはパッケージやラベルで適切な給与量を調べて食事量を調整しましょう。
外見的には成猫に近いサイズになってきているものの、消化器官をはじめ臓器はまだ成猫にくらべれば未成熟。消化吸収能力も高くないため1度に沢山食べることができません。1日4~5回だった食事を3回程度まで減らすのもこの時期となります。
子猫用フードから成猫用フードへの切り替え時期は?
では成猫用の普通のキャットフードに切り替えるのはいつ頃からなのでしょうか?
ネコの成長スピードには個体差もあるためケースバイケースといえますが、通常は生後10~12ヵ月くらいまで子猫用フードを与え、12か月目以降から成猫用フードへと切り替えます。
ほぼ成長期を終えたネコにとって子猫用フードは高カロリー過ぎます。子猫用フードを必要とするほどカラダはエネルギーを必要としていません。肥満や生活習慣病の原因にもなるので早めに成猫用のフードに切り替えておきましょう。
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室内飼いで運動不足の猫だと食べ過ぎてしまうケースもありますが、基本的にネコは自分の必要な分しか食べません。食事の切り替えは、時間をかけて徐々に行いましょう。また子猫用→成猫用の切り替え中は、体重や便の様子、体の状態をよく観察して負担が大きくないかコマメにチェックしておきましょう。
子猫に与えると危険な食べ物
人が食べても問題ない食品でも、ネコが食べてしまうと食中毒や消化不良を起こすケースもあります。
とくに成猫より消化器官が未発達な子猫の場合、深刻な病気や命にかかわる症状を招くことがあります。
ミルクから子猫用のフードになる時期からネコちゃんは急激に食べ物に興味を持ちはじめます。人間の食べ物は全体的におすすめしませんが、中でも以下の食材にはご注意ください。
子猫が食べると危険な食品
危険な食材 | 現れる症状 |
---|---|
玉ねぎ・にんにく・長ねぎ | 貧血、嘔吐、下痢 |
チョコレート・コーヒー・ココア | 下痢、嘔吐、呼吸困難、心臓機能障害、死 |
アルコール類 | 下痢、嘔吐、呼吸困難、神経障害、昏睡、死 |
ブドウ・レーズン | 下痢、嘔吐、脱力、急性腎不全 |
子猫によくない影響のある食品
牛乳・ナッツ類・チーズ・バター | 消化不良の危険あり |
ハム・ベーコン・にぼし・かまぼこ・その他味付けされた加工食品 | 塩分が多くミネラルバランスを崩す |
白米・パン・うどん・お菓子 | 糖質が高く血糖反応によくない |
獣肉・生の魚肉 | 細菌・寄生虫の感染の危険あり |
青魚・生卵 | 栄養障害の可能性あり |
海苔・海藻類 | ミネラルバランスに影響あり |
子猫に必要な栄養素とフード選びのポイントとは?
以上、子猫の食事内容や栄養素、できれば避けておきたい食品などを説明しました。
これらを踏まえた上で、子猫におすすめのキャットフードを考えてみますと
- 栄養価が高い(高タンパク、高カロリー)
- 穀物がなるべく少ないもの
- 無駄に添加物を使用していない
最低限、これらの条件を満たしたキャットフードを選んでおきたいものです。
一度に食べる量の少ないネコちゃんほど、1回の食事できっちり栄養を確保できるように高タンパク・高カロリーなフードがいいです。
また、胃腸が未発達ですぐに消化不良を起こす子猫にとって、植物性タンパク質の穀物類が多いのは消化器官への負担が大き過ぎます。
フードの品質維持に必須の酸化防止剤などは不可欠ですが、添加物をつかっている場合も、天然由来の成分を利用しているフードの方が安心ですよ。
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まとめ
離乳から12ヵ月までの子猫の食事でもっとも大切なのは
- 必要十分な栄養素が摂取できているか?
- タンパク質だけじゃなくビタミン、ミネラル等の栄養バランスはとれているか?
この二つです!
強く丈夫な体が作られる大切な成長期は、成猫になってから病気がちの猫になるかどうかを決める期間です。
愛猫ちゃんが元気にすくすく育つためにも、将来のことを考えて成長段階に合わせた食事選びをしてあげてくださいね。